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【初心者にも分かりやすく】保育士の仕事内容を完全解説|1日の流れ・役割・やりがいまで紹介!

保育士の仕事は何をする人?基本の役割を分かりやすく解説

保育士というと、「子どもと遊ぶ仕事」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。もちろん遊びは大切な仕事のひとつですが、実際には“子どもの生活全体を支える専門職”です。保育園で子どもが安心して過ごせるよう、生活・遊び・健康・安全など幅広い面で関わっていきます。

子どもの生活全体を支える専門職

保育士の仕事は、子どもの身の回りの世話をすることだけではありません。衣食住のすべてをサポートし、成長に合わせて「できることを増やす手伝い」をすることが重要な役割です。食事、着替え、排泄、睡眠などの生活習慣がスムーズにできるよう見守り、必要な時に援助します。

また、子ども一人ひとりに合わせた関わりも保育士の専門性のひとつです。性格や発達段階はさまざまなので、その子に合った声かけや関わり方を見つけていきます。

☆この上記にも一人ひとりに合わせた関わりが想像している以上に難しい…と感じている保育士さん、多いのではないでしょうか?実際、私もたくさん悩んだ時期があったのでとても分かります。

遊びと学びをつなぐ環境づくり

保育園の遊びは、ただ楽しいだけでなく「学び」につながっています。たとえば積み木なら手先の発達や空間認識、砂遊びなら感触遊びや協力する力など、遊びを通して身につく力は数えきれません。

保育士は、子どもが自発的に遊びに向かえるよう「環境を整える」役割も担っています。玩具を選ぶ、配置を工夫する、活動を考える…これらは保育士の計画性が必要とされる仕事です。

保護者とのコミュニケーションも大切な仕事

保育士は、子どもの様子を保護者へ丁寧に伝えることも大切な役割です。「今日はこんな遊びをしていた」「お昼寝はこのくらい」など、家庭での育児と園での保育がつながるように情報共有します。

悩み相談に乗ったり、不安に寄り添ったりすることも多く、保護者にとっても心強い存在となります。


保育士の1日の流れ|どんな仕事をしているの?

「保育士は毎日どんな仕事をしているの?」という疑問に答えるため、ここでは一般的な保育士の1日の流れを紹介します。園ごとに違いはありますが、大まかな動きは共通しています。

☆実際に私が働いていた保育園や自分自身の体験をもとに書いているので、あくまでも参考程度でお願いします。

登園対応・健康チェック

朝は子どもの登園対応からスタート。保護者の方と簡単にコミュニケーションを取りながら、その日の体調を確認します。「眠れましたか?」「食欲はどうでしたか?」など、子どもの様子を知る大切な時間です。

体温測定や視診を行い、けがや体調不良がないかもチェックします。

※意外と衣服で隠れている部分に引っかき傷や怪我などがあったりするので、保護者とコミュニケーションをとるようにして共有しておきましょう。あと、朝の受け入れ時にちょっとした変化を保育士が気づいて伝えると保護者が気づいていない事もしばしばあったので、必ず子どもの様子を診るようにしています。

午前の活動(製作・戸外遊び・歌やリズム遊び)

子どもが揃うと、クラスごとの活動に移ります。季節の製作、園庭遊び、散歩、リズム遊びなど、1日の中で最も活動量が多い時間帯です。保育士は活動内容を計画し、子どもの様子を見ながら進めます。

活動中は安全確認をしつつ、「できたね!」「面白いね!」という声かけで意欲を引き出します。

☆事前に活動計画案を日々立てているので、計画に沿って保育活動を進めていきます。ただ、イレギュラーな事も起きるので臨機応変に動けるように保育士さんは行動していますよ!

給食・午睡の対応

給食の時間は、ただ食べさせるだけでなく「食事のマナー」や「好き嫌いへの声かけ」も重要です。保育士は見本となる姿勢を示しながら、楽しい雰囲気づくりを意識します。

午睡の時間は、寝かしつけや安全確認、呼吸のチェックを行います。子どもの睡眠は身体的な発達に欠かせないため、細やかな見守りが必要です。

※近年、不適切保育なんじゃないか?と疑われてしまう一番多い時間が給食と午睡です。特に給食は残さず食べてほしい保育士の思いがエスカレートしてしまうというのを記事などで見かけますが、大人でも好き嫌いな食べ物はあるものです。私が保育士で担任をしていた時は、まずは『食べる事を楽しい時間にする』事を一番心がけていました。子どもの時の記憶って思った以上に大人になっても残っているので、楽しい時間にしてあげる事が大切なのではないかと思います。皆さんはどうでしょうか?

午後の活動(自由遊び・関わり・掃除・記録)

午後は自由遊びを中心に、子どもが好きな遊びにじっくり向かえる時間です。保育士は個別に関わったり、けんかの仲裁をしたり、遊びを広げる役割を果たします。

また、この時間に掃除や玩具の消毒、日誌の記録などの“見えない仕事”も進めます。

※上記はざっくり書いてしまいましたが、午睡明け→午後おやつ(園によって、帰りの会も)→掃除→自由遊びの流れが多かったです。
子どもの人数に合わせて職員が抜けて書類作業をしている事もありましたが、まぁほとんど抜けて作業する時間がなかったのが本音です。

降園準備・引き渡しと保護者対応

夕方の合同保育や絵本の読み聞かせを行い、降園準備を進めます。保護者が迎えに来たら、1日の様子を丁寧に伝え、必要に応じて相談を受けます。

※この時に担任が保育から離れている事もあるので、職員間で伝達を共有して保護者に伝えるようにしています。日中どんな活動をしたのか、子どもの様子はもちろん保護者に周知しておくことを口頭で伝えています。伝達漏れがあった場合は保護者に電話連絡をしてお伝えする事もあります。


子どもの年齢によって違う保育士の仕事内容

保育士の仕事は、子どもの年齢によって大きく変わります。発達段階を理解し、それぞれに合った関わりが必要だからです。

0歳児保育|生活の援助が中心

0歳児はまだ言葉が少なく、生活のすべてに援助が必要です。抱っこ、授乳、おむつ替え、寝かしつけなど、「安心できる関係づくり」が何より大切です。

一人ひとりの生活リズムが違うため、丁寧な関わりが求められます。

1〜2歳児保育|見守りと「できた」を増やすサポート

この時期は「自分でやりたい!」という気持ちが芽生えるころ。着替えや食事など、できることが増える反面、気持ちの切り替えが難しい場面も多くなります。

保育士は「できたね」と気持ちに寄り添いながら、自立への一歩を支えていきます。

3〜5歳児保育|集団活動・行事の計画が増える

3歳を過ぎると友だちとの関わりが増え、集団での活動が充実していきます。運動会、発表会、制作活動など、教育的なねらいが含まれる活動も増えるため、保育士の計画力が求められます。


保育士の見えない仕事も分かりやすく紹介

保育士には「子どもと接していない時間」に行う仕事も多くあります。
むしろ、この子どもと接していない時間の仕事が多ければ多いほど先生方の負担が増えてしまうんですよね。

月案・週案・日誌などの書類作成

保育は計画性が欠かせません。月案(1か月の計画)、週案、日誌などを作成し、保育のねらいを明確にしていきます。園によってはICT化されていますが、多くの時間を必要とする仕事です。

※私が主任として働いていた保育園では開園当初からICT化されていたので、書類関係は全てPC又はiPadで作成していました。月案は中旬~下旬にかけて、今月の様子を元に翌月のねらいや環境構成、子ども達の予想される姿、配慮事項などを考えていきます。月案を元に週案、日案に枝分かれするイメージですね。
「ただ立てるだけ、書くだけの月案や週案ならいらない。」と昔、先輩保育士さんに言われた事を今でも覚えていて、きちんと目の前にいる子どもの姿を捉えながら計画を立てる事が大切なのをその当時学びましたね。

保育環境の準備・玩具の消毒など衛生管理

子どもが安全に遊べる環境づくりも大切な仕事です。玩具の消毒や、活動に必要な準備、季節ごとの部屋の飾り付けなど、子どもの気持ちが高まる環境を整えます。

※玩具消毒は午睡時間と子どもが少なくなった時間にすることが多いですが、感染症が流行っている時は子どもが降園してから再度消毒する園もありましたよ。見えない菌を増やさないのも保育士さんの仕事として頑張っていたと思います。

行事の準備・制作物の作成

運動会、発表会、夏祭りなど、園では年間を通してさまざまな行事があります。大道具や小物の準備、衣装づくりなど、裏方の仕事も多岐にわたります。

※とにかく行事が多い幼稚園や保育園は制作物が大変。日頃の保育の製作とは別で行事の物を同時進行でやるので、先生達頑張っていて本当尊敬します。いかに減らせる所は削っていく、というスタンスに変えていかないと難しいですよね。

職員会議や研修への参加

保育の質を高めるため、職員会議や研修も欠かせません。子どもの発達や支援方法を学び続けることが、保育士の専門性を支えています。

※園によって時間帯や内容も違いますが、最低でも月1回は必ず行っているかと思われます。また、園内の研修だけでなく外部研修やキャリアアップ研修など様々な研修に参加して、保育の質を高めようと努力してくれていますよ。


保育士の仕事のやりがいと大変さ

保育士の仕事は充実感がある一方、責任も大きく、体力も必要です。

成長を間近で感じられる喜び

「できなかったことができるようになった瞬間」に立ち会えるのは、保育士だからこそ味わえる大きな喜びです。子どもからの「せんせい、みて!」という言葉が励みになるという声も多く聞かれます。

責任の重さや体力的な大変さ

子どもの命を預かる仕事のため、常に安全への意識が必要です。また、抱っこや外遊びなど体力を使う場面も多く、心身の負担がかかることもあります。

※ちなみに私が働いていた保育園の先生は腰痛を訴える先生が多かったです。
余談ですが、私も腰痛持ちになりました。

チームで働くからこそ得られる支え

保育はチームで行う仕事です。職員同士で助け合う場面も多く、仲間と協力して子どもを育てていく充実感があります。

☆ほんとこのチームワークがあるかないか、ものすごい働く上で重要なポイントになってくると思います。私も最後に働いた園は役職が違えど、仲間がいてくれたので最後まで走り抜けられたと思うし、支えてもらえてたのだなと今でも感謝しています。ありがとう!(笑)


まとめ

保育士の仕事は、子どもの生活を支え、遊びを通した学びを引き出す専門性が求められる職業です。目に見える仕事だけでなく、計画や準備など舞台裏の業務も多く、幅広い役割を担っています。

大変さもありますが、子どもの成長を間近で感じられる仕事であり、保護者や仲間と喜びを共有できる魅力にあふれています。