9月の保育で欠かせない行事のひとつ、「敬老の日」。子どもたちが大好きなおじいちゃん・おばあちゃんに感謝の気持ちを伝える大切な機会です。保育園でも、毎年プレゼント製作に取り組む園が多く、年齢に合わせたアイデアや活動が求められます。
今回は、子どもたちが楽しく製作できて、祖父母の心にも届くアイデアやコツをご紹介します。
敬老の日の意味と、保育園でのねらい

子どもに伝えたい「敬老の日」の由来と気持ち
「敬老の日」は、9月の第3月曜日に設定されている祝日で、高齢者を敬い、その長寿を祝う日です。子どもにとっては少し難しいテーマにも思えますが、「おじいちゃん・おばあちゃん、いつもありがとう」と伝えるきっかけとして、保育園では絵本やお話、歌を通して、感謝の気持ちを育む保育が行われています。
保育園でプレゼント製作に取り組む意義とは
プレゼント製作は、単なる工作活動にとどまりません。
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感謝の気持ちを表す経験
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他者を思いやる心を育む
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手先を使った巧緻性の育成
といった、保育のねらいがたくさん詰まっています。特に家庭とつながる行事として、保護者や祖父母からの反響も大きく、保育の意義が感じられる場面です。
保育園児でも簡単に作れる!敬老の日のプレゼントアイデア5選
① 手形アートでつくる「ありがとう」カード(0〜2歳児向け)

未満児でも取り組みやすいのが、手形や足形を使った製作。絵の具でペタッと押しただけでも、子どもたちの成長が感じられます。
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手形+「ありがとう」の文字スタンプ
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足形で動物(ゾウ、魚など)に見立てたアート
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台紙に子どもの名前と年齢を添えると記念になります
安全に配慮しつつ、保育士が丁寧にサポートしてあげるのがポイントです。
② 折り紙でつくる花束メッセージ(3〜5歳児向け)

簡単な折り紙で作るお花を束ねて、花束型のプレゼントに仕上げます。
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チューリップやバラ、カーネーションなどの折り方を用意
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茎やリボンを画用紙で貼り、花束のように見せる
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台紙に「○○より いつもありがとう」のメッセージを書く
子どもたちが丁寧に折ったお花に、心のこもった一言を添えることで、立派なプレゼントに。
③ 写真つきメッセージフレーム(全年齢で応用可能)

子どもの顔写真を使った製作は、祖父母にとって特に喜ばれるアイテム。簡単にできるのに見栄えが良く、保護者にも人気のプレゼントです。
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写真を貼った紙皿や画用紙を額縁風にデコレーション
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周囲にシールや折り紙で装飾
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子どもの手書き風メッセージやスタンプをプラス
園での笑顔の写真を使えば、思い出にも残ります。
④ お茶缶・和風ラッピングの小物入れ(年長向け)

年長児には少し難易度を上げて、実用的なプレゼントにチャレンジするのも◎。
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空き缶や牛乳パックを使った小物入れを和紙や千代紙でラッピング
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ふたつきの缶には「いつもありがとう」の文字や似顔絵を貼る
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中にティーバッグや飴を入れて贈ると実用性もアップ
家庭で実際に使ってもらえる喜びを感じられる製作です。
⑤ 自由画+メッセージで作る「感謝の絵手紙」

「おじいちゃん・おばあちゃんの顔を描いてみよう!」という導入から始める絵手紙風プレゼント。画用紙にクレヨンや絵の具で自由に描いた絵に、子どもたちが伝えたい言葉を添えます。
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「いつもありがとう」「またあそぼうね」などの一言で十分
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保育士が書き写したり、言葉を代筆してもOK
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シンプルだけど気持ちがしっかり伝わる製作になります
プレゼント製作を成功させる3つのコツ

年齢に合った素材と工程を選ぶ
製作で大切なのは、無理のない範囲で達成感を得られること。素材選びや工程は、クラスごとの発達段階に合わせて調整しましょう。
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未満児:貼る・押す・なぐり描きなど感覚遊び要素を重視
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年少〜年中:折る・ちぎる・描くなど表現力の広がり
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年長:組み立て・装飾など構成的要素を含めると◎
製作の中で「ありがとう」の気持ちを育む工夫
単に作業として進めるのではなく、「誰に、どんな気持ちで贈るのか」を言葉で伝えることが大切です。
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絵本や写真で「祖父母の存在」を感じる時間を設ける
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製作中に「喜んでくれるかな?」と声をかけてみる
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子どものつぶやきを記録し、メッセージに活かす
保護者とも共有したい「贈る」体験の価値
「子どもが心を込めて作ったものを、大切な人に渡す」という経験は、家庭との連携にもつながります。保護者には、製作の背景や子どもの頑張りを園だよりや写真で伝えると好評です。
渡し方や持ち帰り方法の工夫で、心のこもった一品に

ギフトラッピングアイデア(紙袋・封筒・箱など)
簡単な素材でも、ラッピングの工夫でプレゼント感がぐっとアップします。
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紙袋に折り紙のリボンをつける
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折り紙封筒にシールでデコレーション
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牛乳パックを切って作るミニボックスなどもおすすめ
子ども自身が手渡せるようサポートするには?
園から持ち帰るだけでなく、子どもが「どうぞ」と渡す体験も大切です。
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発表会や帰省のタイミングに合わせて製作を計画
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渡す練習や言葉がけをして自信をもたせる
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園で渡す場合は、ミニセレモニーを設けるのも◎
園だより・写真展示で活動の背景を伝える方法
敬老の日は園と家庭をつなぐチャンス。以下の方法で共有を。
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活動中の写真を掲示・アルバムで紹介
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園だよりやSNSで製作のねらいや子どもの様子を発信
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祖父母向けに「ありがとうカード」も同封すると好評
まとめ
プレゼント製作を通じて、思いやりの心を育もう
「敬老の日 プレゼント 保育園」での活動は、製作という枠を超えて、思いやりや感謝の気持ちを育てる貴重な機会です。子どもたち一人ひとりが、誰かを想って作る経験は、成長の中で確かな糧になります。
無理なく、楽しく取り組める敬老の日の活動に
紹介したプレゼントアイデアは、いずれも準備しやすく、子どもたちが楽しめるものばかり。年齢やクラスの実態に合わせて取り入れ、今年の敬老の日も心温まるひとときになりますように。