子どもに対してイライラしてしまう…子どものことをかわいいと思えないことがある…他の人にはなかなか相談できない悩みを抱えている方はいませんか?「子どもは無条件でかわいいと思わなくてはいけない」「子どもの全てを受け入れて笑顔で育てなくてはいけない」「子育てに対して弱音を吐いてはいけない」世の中の子育てのイメージに囚われすぎていると、自分の心がついていけなくなることがあります。
確かに親は子どもを育てていく責任はあります。ですが、常に完璧な親などいません。親だって人間です。気持ちが上手くコントロールできない時だってあるのです。一人で悩みを抱え込んでしまうと、気づかぬ間に育児ノイローゼになってしまっている場合もあります。
そんな育児ノイローゼに対する解決策を3つご紹介したいと思います。
育児ノイローゼとは?
育児ノイローゼとは、育児によって不安定な気持ちが膨らみ、イライラや無気力など精神的な不調が起こることを言います。
育児の不安が原因でノイローゼの状態になったとしても、本人には自覚がない場合もあるので注意が必要です。睡眠障害や無気力状態になってしまうので、うつに似た症状から「産後鬱(さんごうつ)」とも呼ばれることがあります。度々ニュースやテレビドラマでも扱われることがありますよね。
育児に一生懸命向き合おうとするほど、結果が出ずに突然心が折れてしまうことがあります。人対人なので結果が出ないことは当たり前ですが、育児本や他の家庭と比べてしまうときがどうしてもありますよね。小さな不安や焦り、プレッシャーの重なりが、お母さんの心に不安定さを生み出してしまうのです。
子どもにヒステリックに怒ってしまう
乳児は言葉が話せませんから、泣くことで自分の気持ちを表現します。お腹が空いたとき、眠たいとき、機嫌が悪いとき…24時間関係なく泣くことで主張します。
最初は「どうしたの?お腹空いたの?」と余裕を持って答えることができていても、お母さんも寝不足の状態が続いたり、ずっと泣き続けられてしまうと「こんなに一生懸命やっているのにどうして泣くの?」という気持ちになってしまいますよね。
ですが赤ちゃんは悪くないということも知っているお母さん。このイライラをぶつけたり、不安を聞いてもらう先が無いと、お母さんと赤ちゃんの2人だけの世界にいるようで孤独を感じてしまいます。そんなとき、どうしても感情的に怒ってしまい、怒りをぶつけた後に後悔する…を繰り返してしまうとどんどん心も不安定になってしまいます。
子どもが言葉を話せるようになってからも、作ったご飯を食べななかったり、「イヤ!」と主張が強くなったり、勝手な行動をされるとつい感情的に怒ってしまうこともあると思います。子どもとの関係が上手く行かないと感じてしまうと、どうしても感情的になり分かってもらおうとするのですが子どもも更に主張が強くなったり、悪循環になってしまうのですよね。お母さんだけが自分の行動に後悔することはありません。怒ってしまった『後』の対応が大切なのです。後ほど詳しく解説していきますね。
旦那さんにイライラする
子育ては一緒にしていくものなのに何も分かっていない旦那さんにイライラする…という方は少なくないのではないでしょうか。そう思っているときはなぜか子どももお父さんの前では良い子だったりして、イライラが増してしまうものですよね。
旦那さんが『手伝おうか?』と言ってきても、「手伝う」というワードにイライラとして「もういい!」と怒ってしまったり、一つ一つの言動や行動に対してイラっとしてしまうこと、ありませんか?『言わなくてもやってほしい』『労いの言葉が欲しい』『良いところだけ持っていかないで欲しい』など、旦那さんに対して様々な感情があると思います。子育て中はホルモンバランスの関係もあり、昔は滅多にイライラしなかった方でも、感情的になってしまう方もいます。
イライラしたときの対処法3選!
では、イライラしたときにどう対処していけばよいのでしょうか。3つご紹介します。
「怒り」は“二次感情”であることを理解する
先述しましたが、感情的に怒ってしまう場合も人間なので必ずあります。大事なのはその『後』です。
「またやってしまった…」と後悔するのではなく、『どんな理由で怒ってしまったか』『相手にどうしてほしかったのか』という”怒りの原因”を相手に伝えるようにしましょう。相手も怒られて終わるよりも、原因や理由が知れて今後に生かされますよ。
赤ちゃんに対しての場合は、まず怒ってしまう自分のことを受け入れてあげましょう。「頑張ったけどあなたの気持ちが分からなくて怒っちゃったの…ごめんね」などと言葉に出すことでお母さん自身の気持ちに整理がつき、落ち着くこともあると思います。
不満をためこまずに友人や旦那さんになど人に話す
育児に悩みを抱えているのは他の方も同じです!不満や不安、失敗があったら友人や旦那さん、自分の親に話してみましょう。
不安を抱えていることを知り合いに知られなくないという方もいるかと思います。そんなときは、保育園の先生・保健師さんや近くの子育て支援センターの職員に相談してみるのも良いでしょう。
大切なのは『溜め込まない』ことです。完璧な育児ができる人などいません。SNSで子どもたちと楽しそうに過ごしている姿を投稿しているお母さんにも、見せないだけで悩む瞬間は必ずあるものです。目先のものだけに囚われず、他人と比べずに、どんどん弱さを見せていってください。子育ては一人でするものではありません!お母さんとしてではなく、一人の人間として自分のケアもしていくことが大切ですよ。
怒りのコントロール(アンガーマネジメント)を取り入れる
アンガーマネジメントという言葉を知っていますか?アンガーマネジメントとは、簡単に言うと「怒りをコントロールするスキル」のことです。
怒らないことを目的とするものではなく、「怒るべき部分に怒り、怒る必要のない部分には怒らない」と区別することを言います。アンガーマネジメントのテクニックは、
『~するべきの境界線を広げる』→
『自分でできることに注力する』
というものです。怒りが生じたときのピークは6秒だと言われています。その6秒を過ぎると衝動的な怒りはだんだんと収まってくるそうです。
その後、相手に求めすぎてイライラしていないかを冷静に考えたり、自分で解決できるものではないことだと気づいたときにイライラすることをやめてみると気持ちを切り替えることが出来ると思います。『アンガーマネジメント』について詳しく知りたい方は是非検索してみてくださいね。まずは「6秒待つ」ということから始めてみましょう。
子どもにイライラすることは悪いことではない!
最後にお伝えしたいことは、先述した通り『イライラしてしまうことは悪いことではない』ということです。お母さんだって人間です。気持ちに波があることも、心に余裕が持てないときも必ずあります。怒ってしまった『後』をどうするか、自分の不安な気持ちを誰かに伝えられているかをしっかり考えていきましょう。
子育ては一人でするものではなく、周囲を頼ったり、話を聞いてもらいながらするものです。マイナス感情が芽生えた際も、自己嫌悪にならず、自分の心からのSOSだと思って受け入れて下さいね。
まとめ
いかがでしたか?子育てをしていると誰しもが成り得る『育児ノイローゼ』。ならないように頑張ろう!とするのではなく、良い感情も悪い感情も全てが子どもを育てるのに必要になってくるものです。苦労すれば良いわけではありません。困ったり、不安を感じたら必ず誰かにSOSを出すようにしてくださいね。