今回は、7月に乳児クラスで行える製作遊びをご紹介していきます。気温が上がってくると水遊び、プール遊びをする時間が増えるはず。なかなか製作遊びの時間がとれない、という保育園もあるのではないでしょうか。
特に乳児クラスは集中力も限られるため、製作遊びを行うなら、いろいろと工夫が必要になります。
とはいえ、一番は子どもたちが楽しむこと!7月の製作は簡単なものにする。雨の日にできるよう準備だけ進めておく。子どもたちに無理のない遊びを考えていきましょう。
※幼児クラス編、乳児の制作時の服装にについては以下をご覧ください!
7月からは夏らしい製作を!
7月に入れば梅雨も明け、どんどん夏らしい天気が増えていきますね。7月からは、製作もどんどん夏らしいものにしていきましょう。季節感を意識した製作を行うと、同じ技法でも雰囲気が変わるので、製作のマンネリ化も防ぐことができます。
夏らしい製作にするには、モチーフを夏らしいものにするのが一番。海やプール、花火、お祭り、ひまわりや朝顔など、夏らしいモチーフにもいろいろあります。7月だけでなく、8月も夏らしい製作にするのであれば、あらかじめ7月、8月のモチーフを決めておくのがおすすめです。
また、ボディペインティングや色水遊びなど、夏だからできる製作遊びを取り入れるのも楽しいです。水着や泥遊び用の服で製作遊びをすれば、汚れを気にしなくてすみます。戸外で行っても寒くないので、どんなにダイナミックに遊んでも片づけが楽、というメリットも。
長いようで短い夏を、製作遊びでも存分に楽しんでください!
保育園の0歳児の7月おすすめの製作!
保育園の0歳児におすすめな、7月の製作をご紹介します。同じ保育園の0歳児といっても、月齢によってできること・できないことにかなり差があります。0歳児クラス全員が同じことをする必要はないので、一人ひとりの様子に合わせた製作遊びを計画しましょう。
また、保育園の製作遊びで気をつけたいのは『誤飲』。0歳児は何でも口に入れてしまうので、製作遊びで使うものを口に入れてしまわないよう、特に注意が必要です。絵の具などがついたままの指を口に入れてしまうことがあるので、手の状態にも気を配ってくださいね。
1.フィンガーペインティングで魚作り
画用紙に、指で絵の具をぺたぺたと塗って模様をつけ、カラフルな魚を作りましょう。画用紙はあらかじめ魚の形に切っておいてもいいですし、絵の具を塗った後に切り抜いても構いません。先生が魚に見えるように顔を描いたりして、製作の仕上げをしてください。
0歳児は、製作遊びの意図を理解するのは難しい年齢です。魚の形の画用紙を見せても、狙って模様をつけるのは難しい。はみ出したり、全く違う場所に絵の具を塗ったりしても、子どもが楽しんでいればOKです。
また0歳児は、保育園で行う初めての活動に抵抗感や拒否感を見せる子もいます。絵の具を直接指につけるのを嫌がるのであれば、他の子が遊んでいる様子を見せたり、先生がやって見せたりして、焦らず製作遊びに慣れていきましょう。
できあがった魚は保育園の壁に飾ってもいいですが、吊す飾り方もおすすめです。
2.スタンピングで花火作り
黒い画用紙に、小さく切ったスポンジやタンポを使ってスタンピングしていきましょう。画用紙は、あらかじめ丸く切っておいてもいいですし、後から丸く切り抜いても構いません。良さそうなところを選んで切り抜く方が、花火らしく見えるかもしれません。
0歳児の握力は弱いので、大きな物を握るのは難しいです。製作に使うのは、0歳児でも握れるくらいに切ったスポンジなどがおすすめ。材料をいろいろと揃えられる、保育園の強みを活かして準備をしましょう。
3.手型・足型で花火作り
保育園の0歳児だと、月齢によっては製作遊びが難しいこともあります。そんな時は手型をとって、先生がアレンジして飾りを作ってみましょう。手型・足型を取るのに使うのは、スタンプ台でも絵の具でも構いません。
子どもによって嫌がるものもあるので、抵抗感の少ないものを選ぶといいでしょう。どうしても嫌がる時は、製作遊びは一度諦めた方がいいです。無理強いしてしまうと悪いイメージがつくので、製作遊びを嫌いになってしまうこともあります。
保育園の製作遊びは、子どもが楽しめることが第一です!
保育園の1歳児の7月おすすめの製作!
保育園の1歳児におすすめな、7月の製作をご紹介します。1歳児から保育園に入園した、という子どもにとって、7月はまだまだ製作遊びに不慣れな時期。長時間の製作遊びが難しいなら、短時間で終わる製作遊びを設定しましょう。
また、不慣れな製作遊びに拒否感を示すようなら、新しい技法ではなくやったことのある技法をおすすめします。夏らしいモチーフにすれば、同じ技法でも7月の製作遊びにぴったりなものになりますよ。保育園の製作遊びは楽しいもの。
子どもに合わせて調整してあげてください。
1歳児でも『誤飲』には注意してください。色水や絵の具など、液体は特に注意が必要です。保育園に慣れている1歳児なら大丈夫かもしれませんが、不慣れな子は気づかないうちに口に入れていることもあります。1歳児だから大丈夫、と油断せず様子を見ていきましょう。
1.シール貼りで魚作り
あらかじめ魚の形に切っておいた画用紙に、好きなだけシールを貼っていく製作遊びです。保育園の1歳児なら、指先の力がついてくるので、自分の力でシールを台紙から剥がせるようになってきます。小さなシールより大きなシールの方が扱いやすいです。
目を付けるとより魚らしくなるので、黒いシールを貼って目を付けるといいですね。まだ目を付けるというのが分からないようであれば、先生が仕上げとして目を付けましょう。
2.ボディペインティングで海作り
大きな模造紙を貼り合わせて土台を作り、その上でダイナミックにボディペインティングをしましょう。家庭ではできない、保育園だから許されるダイナミックさがポイントです。子どもは水着や泥遊び用の服など、どれだけ絵の具がついても問題ない格好で。
絵の具はちょっと固めに溶くと、体に塗っても色がつきます。水分が多すぎると、模造紙がふやけて破れてしまうので、絵の具は固めに溶くのがおすすめです。
自分の体に絵の具を塗りつけたり、模造紙に手で絵の具を塗り広げたり、足跡をつけたり。自然と色が混ざり、濃淡や模様が生まれて、味のある仕上がりになります。遊んだ後の模造紙を海に見立てて、別の製作遊びで作った海の生き物と一緒に飾ってみましょう。
保育園の壁いっぱいに広がる海は、子どもたちの想像力をかき立ててくれるはずです。
3.ちぎり貼りでアイス作り
保育園の1歳児になると、ちぎる動きができるようになります。力の差はあると思うので、子どもたちに合わせてお花紙にしたり、折り紙にしたり、調整してください。
丸く切り抜いた画用紙をアイスに見立てて、好きな色の紙をちぎって貼っていきます。1歳児は物や指を口に入れる子が多いので、様子に合わせて、両面テープを使ってもいいですね。重ねてたくさん貼りたい!という子がいれば、先生が両面テープを追加してあげましょう。
先にコーンも付けておくと、イメージしやすくなります。アイスのコーンを先に付けるか、後で付けるかは、1歳児の様子に合わせて決めてください。アイスが小さいと製作がしにくくなるので、保育園の壁をアイスだらけにするくらい、大きなアイスにするのも楽しいと思います。
保育園の2歳児の7月おすすめの製作!
保育園の2歳児におすすめな、7月の製作をご紹介します。0歳児、1歳児に比べると、手先が器用になってできることが増えるのが2歳児です。これまでの製作遊びを組み合わせたり、ちょっと難易度を上げたりすると、製作遊びの幅を広げられます。
とはいえ、同じ2歳児でも保育園や製作遊びに慣れているかどうかで、できることの差が大きい時期でもあります。同じ保育園で生活していても、製作遊びに興味をもつかもたないか、という差も出てきます。子どもたちの様子をよく観察して、製作遊びを設定することが大切です。
1.にじみ絵で笹飾り作り
7月といえば七夕。保育園の2歳児になると、絵本や紙芝居で七夕という行事を認識できるようになってきます。2歳児なら、願い事をする、ということも分かってくる年齢です。絵本や紙芝居と製作遊びをうまく繋げて、笹飾りを作りましょう。
にじみ絵の技法はいくつかありますが、手軽なのは水性ペンを使うもの。和紙やコーヒーフィルターに水性ペンで線を書き、スプレーで水を吹きかけます。水性ペンのインクが、水でじわじわとにじんでいく様子が楽しい製作遊びです。
和紙を筒状にして切り込みを入れると、吹き流しのような笹飾りになります。2歳児でもハサミを使えるなら、切り込みを入れるのも子どもがやってもいいですね。切り込みを入れる前に、シールを貼ってさらに華やかにしてもいいと思います。
コーヒーフィルターを使うなら、織り姫や彦星の体に見立て、画用紙で作った顔を貼り付けるのも可愛いですよ。2歳児だとまだ顔を描くのは難しいと思うので、シールを貼って顔にすると手軽にできます。
2.お花紙をくしゃくしゃっと丸めてお魚作り
ラッピングに使うしっかりした素材のビニール袋とお花紙で、涼しげでカラフルなお魚を作りましょう。夏祭りをする保育園なら、魚釣りなどのゲームに使ってもいいですね。広い窓がある保育園なら、窓に飾ると光が透けてさらに涼しげです。
ビニール袋の中に、丸めたお花紙を入れる。簡単そうに聞こえますが、ある程度指先が動くようにならないと難しい動きなんです。この時期の1歳児だと、お花紙を丸めることはできても、ビニール袋の中に入れるのは難しいと思います。
ビニール袋の中に入れるところまでできるのは、2歳児からでしょう。ビニール袋の口は魚のしっぽに見立てるので、余裕をもって閉じてください。最後に、ペンやシールで目をつければできあがり!
シール遊びに慣れた2歳児なら、シールで目を付けるのもできるかもしれませんね。
3.ペットボトルや牛乳パックで、水遊び用のバケツ作り
ペットボトルや牛乳パックに、油性マジックやビニールテープで装飾をする製作遊びです。水遊びをたくさんする保育園であれば、ペットボトルの方がおすすめ。牛乳パックは、遊び続けるうちにぼろぼろになりやすいです。
2歳児なら、ペンを使って製作遊びをする保育園もあると思います。ある程度使い慣れていれば、ペットボトルや牛乳パックといった素材にも描けるでしょう。難しいようであれば、ビニールテープで装飾するだけでも十分。
水に強いシール等があれば、そちらを使っても構いません。
ペットボトルを使う際は、縁で怪我をしないようにテープを巻くなど処理してください。取っ手を付けると使いやすいので、スズランテープなど、危なくない素材で付けてあげましょう。水遊びは肌が出ていることが多いので、ちょっとしたことで怪我に繋がります。
安全性を十分確認することが必須です。
まとめ
7月ならではのモチーフとして七夕がありますが、乳児クラスでは七夕を理解するのが難しいため、今回は2歳児にのみ取り入れています。子どもたちと楽しんだにじみ絵やフィンガーペインティングを利用して、先生が七夕飾りを作る、というのはアリだと思います。
まだ理解するのは難しくても、絵本や紙芝居が大好きな子どもたちであれば、興味をもってお話を聞いてくれるでしょう。
7月は、暑さに慣れていない子どもは体調を崩しやすい時期でもあります。水遊びやプール遊びは体力を使うので、遊ぶ時間が短くても疲れていることが多いもの。子どもたちが夏の生活に慣れるまで、7月はゆったり過ごすことを意識するといいと思います。