9月は夏から秋への移り変わりを感じる季節。保育園の壁面飾りも、そんな季節の変化を子どもたちと楽しみながら表現できるチャンスです。
今回は秋らしいモチーフや行事(敬老の日・十五夜など)を取り入れた壁面アイデア、子どもと一緒に作れる製作のヒント、年齢別の取り組み例などをまとめました。
9月の壁面づくりが大切な理由

季節の変化を子どもと一緒に感じられる
夏が終わり、空や風、虫の声などが秋らしくなる9月。壁面飾りを通して、子どもたちと一緒に季節を感じ、自然への興味を育むことができます。
「葉っぱの色が変わってきたね」「お月さまがきれいに見える季節だよ」など、保育士の言葉かけで子どもたちの感性も豊かに。
行事やイベントの導入に使える
敬老の日や十五夜など、9月には季節の行事がたくさんあります。壁面で行事の雰囲気を先取りすることで、子どもたちの興味や理解が深まり、活動への期待感も高まります。
また、保護者にとっても「園でこんなことをしているんだ」と視覚的に伝わるのが壁面の良さです。
9月の定番モチーフとテーマ例

自然や秋の風景
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赤・黄・オレンジに色づいた落ち葉
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実りの秋を象徴するどんぐり・栗・柿・ぶどう
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夜空に輝くお月さまとうさぎ
紙の色や質感を変えることで、温かみのある秋らしい雰囲気が演出できます。
行事をモチーフにした壁面
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十五夜(中秋の名月):月、うさぎ、ススキ、お団子
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敬老の日:おじいちゃん・おばあちゃんの似顔絵
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防災の日(9月1日):防災頭巾、避難訓練の様子
これらをテーマにした製作や壁面は、クラスごとの特色も出しやすく、子どもたちにも親しみやすい内容です。
年齢別!9月の壁面制作アイデア

0〜1歳児:感触あそびやシール貼りで壁面づくり
この時期の子どもたちは、まだ細かい制作が難しいため、感触や色に触れる活動がおすすめです。
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色とりどりの葉っぱを手形・足形スタンプで表現
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丸シールやスポンジスタンプでどんぐりの模様づくり
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フェルトや不織布を貼って感触を楽しむ「おつきみ製作」
完成品は保育士がまとめて壁面に配置し、集団の一体感を出します。
2〜3歳児:簡単な構成遊びで秋を感じる
手先も器用になり、のり貼りやちぎり絵が楽しめる時期。
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「くだものバスケット」:ぶどう、りんご、梨をちぎり絵で表現
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「うさぎとお月見」:丸を貼ってお団子づくり、耳つきうさぎの顔を描く
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「はっぱの道」:いろんな形の葉っぱを貼って、壁一面を散歩道に
子どもたちの作品をバラバラに貼ることで、動きのある壁面に仕上がります。
4〜5歳児:ストーリー性ある壁面で発展活動に
物語をイメージしながら作品を作れるようになる年齢。
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「もりの秋まつり」:動物たちが出店を開いたり踊ったり
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「おじいちゃん・おばあちゃんありがとうの木」:メッセージを添えて壁面に
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「夜空とお月見パーティ」:うさぎたちが団子を配ったり太鼓を叩いていたり
発表会や行事前の導入としても使える壁面構成です。
壁面づくりの工夫ポイント

子ども主体の「作品展示」に
単なる飾りではなく、「子どもたちが作ったものが並んでいる」ことが大切です。保育士が上手に仕上げすぎず、子どもの個性が光るように工夫すると、より温かみのある空間になります。
名前を書いて展示すれば、保護者の方もわが子の作品にすぐ気づけて喜ばれます。
背景や構成で季節感をプラス
壁全体を夜空にしたり、木や山などの背景を加えることで、世界観が広がります。黒や紺、茶色など、秋らしい色合いを意識して背景づくりをすると、前景の作品も引き立ちます。
行事とリンクさせるとより充実
例えば、十五夜の月を中心に、うさぎやススキ、団子などを子どもたちが作ると、行事の理解も深まります。敬老の日には「ありがとうカード」を添えると、思いやりの気持ちが育ちます。
まとめ|9月の壁面で保育の楽しさをもっと伝えよう!
保育園における壁面飾りは、ただの「装飾」ではなく、子どもたちの成長や発達、季節への気づきを促す大切なツールです。
9月は、自然の変化や行事が豊富な時期。落ち葉、果物、月、おばあちゃん・おじいちゃん…。どれも、子どもたちの心を豊かにするテーマです。
年齢や発達に合わせた壁面づくりを楽しみながら、子どもたちの表現や季節への興味を育んでいきましょう。保護者にも伝わる「見せる保育」として、9月の壁面をぜひ活用してみてください。