6月になると雨の日が増えて、なかなか保育園の外で遊ぶことができなくなりますね。
雨が降るかもしれないと思うだけで、散歩に出かけるのもためらってしまいます。天気が不安で行事などの活動が決められない、というのも、6月の保育園でありがちな悩みの1つではないでしょうか。
雨の日が続いて困るのは、遊びの内容がマンネリ化してきてしまうことではありませんか?
体を動かしてほしいからできるだけ戸外で遊ぼう!という保育園ほど、室内遊びのレパートリーが限られがち。室内遊びが3日も続くと、子どもたちが室内遊びに飽きてしまう、なんてことも。6月は雨の日が多いからこそ、行事や室内遊びを一工夫。
ちょっとした工夫で、いつもの室内遊びでも子どもたちが大興奮!大喜びで楽しんでくれる活動になるんです。
雨の時期ならではの行事も取り入れて、6月を乗り切りましょう!
雨の日の室内遊び、というと、どんな遊びが思い浮かびますか?
「いつもの室内遊びじゃなくて、何か特別なことを!」
張り切って準備するのもいいですし、いつもの室内遊びをちょっと変えてみるだけでもいいんです。室内遊びって、雨の日だけのものじゃありませんよね。何かのトラブルで急に散歩が中止、なんてこともありえます。
そんな時、準備が必要な室内遊びを始めるのは難しい。
でも、室内遊びの広げ方を知っていると、急に外遊びができなくなった時にも対応できます。雨の日も、そうじゃない日も、子どもたちが室内遊びを楽しむ工夫を考えてみましょう。
6月の行事などにちなんだアイデアで、雨の日を盛り上げていきましょう。
①雨の日散歩
6月の行事に、雨の日散歩を加えてみませんか?
雨の多い時期だからこその行事です。
事前に家庭からカッパを持ってきてもらうなど、ちょっとした準備が必要です。長靴もあった方がいいでしょう。いつもなら、雨の日にゆっくり外に出るなんてできません。じっくりアジサイを眺めたり、カエルを探したり、雨の音を聞いたり。雨の日だからこそ感じられる自然があります。
写真や絵本だけでは伝えきれないものを、きっと感じ取ってくれるでしょう。
年齢によっては、散歩に出るのは難しいと思います。あえて保育園を離れなくても、保育園のテラスや庭でも十分。
子どもたちに無理のない範囲で、行事を設定してみてください。また、大人も雨の日に外で過ごす経験ってありませんよね。
子どもと一緒に観察することで、保育の幅がきっと広がります。
②父の日のプレゼント作り
6月の行事といえば父の日がありますね。雨の日を利用して、じっくり制作に取り組んでみませんか。
父の日はどんな日なのか、どんな気持ちでプレゼントを作るのか。絵本や紙芝居を通して伝えるところから始めましょう。
いつもと違う絵本や紙芝居が出てくるだけで、子どもたちはわくわくするはず。きっと興味をもって聞いてくれるはずです。
③ルールのある遊びを楽しむ
椅子取りゲームやハンカチ落としなど、ルールのある遊びを楽しむにはちょっと時間がかかります。
みんながルールを覚えて守れないと、みんなで楽しむことができないからです。室内遊びの時間がゆっくりとれるこの時期に、ぜひルールのある遊びに取り組んでみましょう。
シンプルなのは椅子取りゲーム。
ルールを簡単にすれば、2歳くらいから始められます。子どもたちが慣れてくれば、一度に外す椅子を増やすなど、難易度を上げてみましょう。
子どもたちの様子に合わせてルールを変えれば、かなり遊びこむことができるゲームです。ピアノやキーボードがない保育園ならCDを流せば大丈夫。アイデア次第でなんとでもなります!
準備がいらない遊びに、なんでもバスケットがあります。フルーツバスケットはあらかじめフルーツのカードなどが必要ですが、なんでもバスケットは不要です。
ルールを覚えるまでは先生が鬼役、子どもたちは逃げる役、と固定してもいいですね。慣れてきたら子どもたちに鬼をお願いしましょう。
他のゲームも、ルールは子どもたちが覚えて、守れればOKです。難しいかな、と感じたら思い切ってシンプルに変えてしまって大丈夫。
子どもとアイデアを出し合って、ルールを増やしても楽しいかもしれません。室内遊びをみんなで楽しみましょう。
④6月らしいモチーフの制作
雨の多い6月といえば、アジサイ、カエル、てるてる坊主と、モチーフとして可愛らしいものがありますよね。
「明日は晴れますように」と、軒下にみんなで作ったてるてる坊主を飾る。「雨の日が好きなんだよ」と紹介しながら、カエルを作って飾ってみる。
カラフルなアジサイを作って保育室に飾ったら、雨の日でもちょっと気分が明るくなるかも。カエルをモチーフにした手作りおもちゃを作って遊んでもいいですね!
⑤虫歯について知る
6月の行事に虫歯予防デーがあります。
それにちなんで、歯科検診を行う保育園もあるのではないでしょうか。幼い子どもに虫歯について教えるというのは、そう簡単なことではないんです。
虫歯になったことがないと想像できませんし、目に見えないものを理解するのも難しい。
「ばい菌がくるよ!」
「歯がイタイイタイだよ!」
と言われても、具体的に想像ができなくてぽかんとするかもしれません。
子どもの年齢に合わせて、絵本や紙芝居を読むところから始めてみましょう。年中組くらいになれば知識が増えてくるので、クイズ形式にしても楽しめます。
室内でゆっくり過ごせる時期ですから、パネルシアターなどを用意してもいいですね。保育園で歯磨きをする時間を作っているなら、改めて歯の磨き方を確認する時間を作ってみるのも。
乳歯の子どもが大半ですが、歯を大切にする習慣は成長してからも大切です。虫歯予防について、じっくり教えてあげてください。
保育園の毎日は慌ただしいものです。
その中で、あえて季節の行事を行うのは何故でしょうか。それは、季節の行事でしか味わえないものがあるから。
子どもたちの成長にとって大切な要素を取り入れて、季節の行事をより豊かなものにできるといいですよね!
そのためには、日々の保育と同じようにねらいが大切です。保育をする上でねらいがあると、子どもたちへの声掛けや接し方も変わりますよね。
行事も保育の一環です。
先生たちでねらいを共有できるよう、子どもたちにどんな経験をしてほしいのか、考えてみてください。
子どもの健やかな成長を促す
季節の行事は、その時の季節を味わうものが多いですね。6月は梅雨の季節。
ただ雨が多くて外で遊べない、というだけではもったいない。季節の行事を通して、梅雨はどんな季節なのかを知る。それは子どもの健康的な生活にもつながります。
雨が多いと食べ物が悪くなりやすいとか、雨に濡れたら着替えないと風邪をひくとか。
大人にとっては当たり前でも、子どもにとってはそうではありません。子どもが健やかに成長していくためには、健康管理についての知識も必要です。
季節の行事や生活を通して、少しずつ伝えていってあげたいですね。
子どもが季節を知ることができる
エアコンが普及するにつれて、室内にいると気温差を感じることが少なくなりました。また、旬の食べ物と呼ばれるものも、科学技術の向上によって季節外でも手に入るようになっています。
大人でも、意識しなければ季節を感じる機会が減ってきています。季節の行事を行うことは、子どもに季節を教えることでもあります。
季節の行事の成り立ちを伝えるだけでも、季節の特徴や楽しみ方を伝えることができます。せっかく保育園に通っているのですから、家庭ではできない体験をさせてあげたいですね。
今回は6月に室内遊びを盛り上げるヒントをお伝えしました。
雨の日が続くと子どもたちも退屈してきますから、ぜひ先生たちのアイデアを活かして、活動の幅を広げていってくださいね。
とはいえ、特別なことをする必要はありません。いつもの子どもたちの遊びを、ちょっと変えてみたり、何かを変えてみたりする。
それだけで目先が変わって、子どもたちの好奇心を刺激してくれるはず。先生たちも一緒に楽しんでくださいね!