入園、進級から1ヶ月が経ち、5月になると園児たちも落ち着いてくるころですね。それでも、まだまだ保育園よりおうちがいい!と泣く子もいるでしょう。
5月の山場を越えることで、本格的に保育園生活がスタートすると言ってもいいほど。この時期を行事などで楽しく過ごして、保育園って楽しい!と思ってもらいたいものです。
今回は5月を楽しく過ごすための、行事やゲーム、制作のヒントをご紹介します。
年齢的に行事を行うのはまだ難しい、というクラスもあると思います。行事というほどの規模ではなくても、ちょっといつもと違う雰囲気を取り入れてみる。
それだけで目先が変わって、子どもの気持ちも上向きます。楽しい保育園生活の参考になれば嬉しいです。
保育園の先生って、細々とした仕事が多くて忙しいものです。その中でイベントを企画するのは、正直大変なこともありますよね。それでも、喜ぶ子どもの顔を思い浮かべると、イベントの企画も楽しく思えてくるもの。飾りなどで保育園の雰囲気が変わると、先生たちもわくわくしてきます。
また、イベントだからこその経験は子どもの成長につながります。
季節感を味わってほしい、伝統行事を体験してほしい、というねらいももちろんあるでしょう。それに加えて、子どもがどんな経験をできるのかもぜひ考えておきたいものです。
自宅ではできない、保育園だからこそのイベントを企画していきましょう!
5月の行事といえばこどもの日ですね。こどもの日ならではのモチーフを保育に取り入れて、季節感を楽しみましょう。
画用紙を貼り合わせたり、模造紙を使ったりして、大きなこいのぼりを作ってみましょう。保育室の床をいっぱいに使って、クラスのみんなでこいのぼりを完成させます。
絵の具で色を塗るのもいいですし、折り紙を貼ってもいいですね。みんなで一緒に一つのものを作る楽しさを味わえます。
色を塗ったり、飾りを付けたりして、オリジナル兜を作って子どもの日をお祝いしましょう。兜は男の子のもの、というイメージがありますが、女の子がかぶってもいいですよね。
まずは画用紙で兜を折って、そこに装飾していきます。新聞紙でもいいのですが、画用紙の方が色を選べて個性が出ます。絵を描いてもいいですし、好きな形に切り抜いた折り紙を貼るのもオシャレ。
その子ならではのアイデアで、個性的な兜ができあがるはず。
鬼ごっこも、行事にちなんで一工夫してみましょう。鬼になったら兜をかぶる、というルールが加わるだけなので、低年齢でも取り入れやすいと思います。用意するのも兜だけなので手軽に始められます。
誰が鬼なのかすぐ分かるので、後から加わる子も分かりやすい鬼ごっこです。
ティッシュペーパーとお花紙、画用紙を使って柏餅を作ってみましょう。年齢によって、柏の葉っぱは先生が用意しておくといいですね。ある程度ハサミが使える子たちなら、画用紙で柏の葉っぱも作ってみるとおもしろいです。
サイズを変える子がいたり、色を変える子がいたり、個性が出てきます。お花紙の色を変えれば、柏餅の味を好きなものに変えることができます。
どんな味の柏餅を食べてみたいか、考えるのも楽しい時間。おままごと遊びに持ち込んで、柏餅屋さんをしてみるのもいいですね。
子どもの日の由来や、どんなことをして過ごすのか、など。こどもの日にちなんだナゾナゾで、楽しみながらこどもの日を知っていきましょう。
ナゾナゾなので、事前準備いらずで手軽に取り入れられます。菖蒲の湯など、言葉だけではちょっと分かりにくいかな、というものもありますよね。
そんな時はイラストや写真を見せると、低年齢の子どもにも理解しやすくなります。行事にちなんだナゾナゾは、こどもの日以外にも使えます。
行事の紹介というと絵本や紙芝居が多いと思いますが、毎年同じ絵本になりがちではありませんか?ナゾナゾを交えることで、子どもたちも新鮮な気持ちで聞いてくれるでしょう。
5月は雨の日も増えてきます。なかなか外に出られない時期の保育に、次のような遊びを取り入れてみるのはいかがでしょう。
・小麦粉粘土、紙粘土
・身近な材料でボーリングを作る
・フラフープ、マットを使った運動遊び
・縄跳び
・風船
・体操
室内遊びのアイデアが増えると、保育の幅が広がりますよ。急な雨にも慌てず対応できるようになります。
室内でも、しっかり体を動かして楽しめる保育を取り入れていきましょう。
忙しい中でも、保育園で行事をするのは何故でしょうか。
ただなんとなく、季節柄やるものだから、というだけではもったいない。せっかく忙しい中準備をするのですから、行事のねらいを考えて、有意義な時間にしたいものですね。
先生同士でしっかりねらいを共有しておくことが、行事成功の秘訣です。
こどもの日など、行事を知るだけなら家庭でもできます。保育園ではただ行事を知るだけで終わらせず、ぜひ保育園でしかできない経験を盛り込みましょう。
家庭では準備するのが大変な素材を使ったり、大人数だからできる遊びを取り入れたり。すごく特別なことをする必要はありません。
先生たちが子どもたちと関わる中で、こんなことを経験してほしい、ということを考えてみましょう。日常の保育で取り入れるのは難しいことも、行事でなら取り入れることができるかもしれません。
子どもは遊びの中から学んで、成長していきます。日常と違う、ちょっと特別な経験をすることで、さらに心の成長も促されます。
また、いつもと違うことに挑戦して、達成感や満足感を味わうというのも成長につながります。この行事を行うことで、子どもにどんな経験をしてほしいか。経験をどんな成長につなげたいか。ねらいがはっきりしていると、自然と対応や言葉掛けもねらいに即したものになっていきます。
先生同士ねらいを共有しておくことで、予想外のことが起こっても慌てずに対応することができるでしょう。
保育園の行事は、伝統的な文化に触れたり、自分の成長を感じたりできる時間です。こどもの日など古くから伝わる行事も、家庭では触れる機会が少なくなってきています。
歴史や由来を知ることで、子どもたちの視野が広がるのも大切な経験の一つでしょう。また、友だちと協力して何かを作る・達成する経験も、心の成長に欠かせないもの。
ただ恒例行事だから、というだけで行事を行うのではなく、子どもの成長を見据えた企画をしていきましょう。
行事の準備は大変ですが、子どもたちの成長のためにも頑張って成功させたいですね!